上勝町の概要

徳島県上勝町は県庁から南西に40㎞(車で約50分)の位置にあります。地形的には四国山脈の南東山地にあり標高1,439mの高丸山を最高峰とする山脈が重なり、東流する勝浦川は、広い渓谷をなしその地域にごくわずかな平地が見られるほかは大部分が山地で山腹斜面に階段状の田畑=棚田があり、標高は 100mから700mの間に大小55の集落が点在しています。人口は1774人(H26.4.1現在)高齢化率は51.3%と過疎と高齢化が同時に進行している四国で一番小さな町です。

上勝町では小さくても輝くオンリーワンを持つ農山村になるように自立・持続可能な地域であり続けるよう努力をしています。

 

小さな町の挑戦

上勝町は昭和56年2月、マイナス13度という極地的な異常寒波に襲われて、ほとんどのみかんが枯死。本町特産の香酸柑橘であるゆこうやすだちも枯死寸前となり農業は大打撃を受けました。これを契機として、町づくりとは何か、町の活性化とは?の課題に『次代を担う定住』と位置付けし、農家はもちろん、農協、町、普及所等が一生懸命取り組んだ結果、彩農業(葉っぱビジネス)や菌床シイタケ栽培、第三セクターによる新しい産業が生まれました。1Q塾や1Q運動による人づくり活動など地場産業の振興や町づくりの視察は年々増えていきました。

 

1Q運動会

町の活性化を図るために、知識と知恵を使って若い世代が定住できる地域社会を大勢の住民で自ら考え実行する事を念頭に、頭と体を使って運動競技のように、地域間競技で面白く、楽しいまちづくりを展開していく『頭脳と体力によるまちづくり運動』により、町づくり、人づくり(意識改革)を進めています。

 

ごみゼロ(ゼロ・ウェイスト)宣言

未来の子どもたちにきれいな空気やおいしい水、豊かな大地を継承するため、2020年までに上勝町のごみをゼロにすることを決意し、上勝町ごみゼロ(ゼロ・ウェイスト)を宣言します(2003.9.19)
ゼロ・ウェイストとは? 現在日本では家庭から出るごみのほとんどが焼却あるいは埋め立て処理されています。これらの処理方法によって私たちは多くのお金と限りある資源を無駄にしてしまっています。『ゼロ・ウェイスト』とは目標年を定めリデュース・リユース・リサイクル・リペアなどの実践やそもそもゴミにならないもの作り求める事によって資源を有効に活用し、焼却・埋め立てゴミを限りなくゼロに近づけようとする取り組みです。
上勝町にはゴミ収集車は走っていません。町民が自ら、出たゴミは洗って分別し、ゴミステーションと呼ばれる収集所に持って行きます。その後、「資源」として各地に運ばれ、様々なものに生まれ変わります。
ゴミステーションには「くるくるショップ」が併設されていて、住民たちが「自分たちには必要ないけど、誰かにとっては必要かもしれないもの」を持ち込み、また持ち帰っています。身近なリユースの取り組みです。

 

樫原の棚田

「全国棚田百選」に加え、2009年2月22日には重要文化的景観に選定されました。
重要文化的景観とは? 文化的景観「地域における人々の生活又は生業及び当該地域の風土により形成された景観地で、我が国民の生活又は生業の理解のため欠くことのできないもの」の中で特に重要なものとして文部科学大臣が選定した文化財です。
選定のポイントは、①傾斜が急であるため、1枚1枚の田んぼの面積が狭いこと ②等高線に沿ったあぜの曲線の美しさ ③200年前から現在まで受け継がれている里道や農地・家屋・堂宇の配置 ④杉林に囲まれた小宇宙的な空間 などです。
現在、地元住民と都市住民の協働により景観復元・保全の活動が行われています。